ラボテイクのワークショップで、参加者のひとりからバライタを小分けして頂いた。期せずして初めてバライタを焼く機会に恵まれることとなった。確か「ADOX Premium MCC 110」だったと思う。
後でわかったことだが、なかなか高価なバライタだった。知る人ぞ知る「Agfa Classic 111」の復刻版的な印画紙らしい。フィルムをやり始めて数年の自分にとって、そんなこと知る由もなかった。
提供者から「遠慮無く使ってください」と言われるが、「じゃあ、遠慮無く」とはなかなか言えない。細かく千切っていただいた紙片で段階露光から始める。
RCと工程はほぼ一緒で、現像液に着ける時間が長いくらい。現像工程で徐々に水分を含み出し、心なしかしんなりと重くなってくる。ほほう、本当に紙ベースなんだな、と感心する。素人丸出し。
数回のテストピースを検証して、濃度とコントラストを決める。はたして本番の一枚を仕上げた。なかなかどうして感慨深いものだ。
乾燥とフラットニングに3,4日必要なので、その日は預けて後日受け取りとなった。職場が近いので平日に直接受け取りに行く。
しっかりと乾いたプリントはドライダウンでやや濃度が高くなっていた。まあこれもいい感じ。初バライタは自己満足ながら上々だった。
思いっきりバライタに興味を持ってしまったので、近々もっと焼きたくなってきた。まずはバライタを買おうと思う。さて何にしようかな。