染谷學写真展「ナハ」@こどじ

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初めてのこどじ。知る人ぞ知る写真界隈の面々が集う新宿ゴールデン街の酒場だ。いつかは行ってみたいと思いつつも、お酒はあまり飲めないのでどうも足が向かなかった。でも染谷さんの展示となれば意を決して(おおげさ)暖簾をくぐってみることにした。

今回の展示はこどじということで、環境に合わせてインクジェットプリントにしたそうだ。タイトルの通り「那覇」の35mmモノクロスナップが所せましと並ぶ。前回の蒼穹舎の「艪」では、撮影の途中から中判スクエアが窮屈になりはじめて、6×6と35mmが混在する展示になっていた。今でもスクエアへの窮屈感は続いてるようで、こどじでは35mmだけでまとめていた。

やっぱり染谷さんの写真はいい。インクジェットとかフォーマットとかはあまり問題ではないかもしれない。染谷さんの写真の根本的な魅力は「残滓感」だろう。こどじっぽく例えるなら蒸留酒ではなくて醸造酒。でも濾した清酒ではない。かと言って「どぶろく」ほど濁りが立っていない。清酒より微かに霞む「にごり酒」の風情だ。

お酒が弱いくせに、お酒の味自体はどれも好きだから困る。とにかく弱いなりに楽しむべく、ごくたまにおいしいお酒を一杯だけというのを基本にしている。なのに「初こどじ」であてられたせいか、ついウイスキーのロックをハイペースで二杯も飲んでしまい、店を出た後はどう家に帰ったかさっぱり憶えていない。この程度のキャパなので、ほんと気を付けないといけないな。

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