エレナ・トゥタッチコワ「ひつじの時刻、北風、晴れ」@STUDIO STAFF ONLY

エレナ・トゥタッチコワの写真と映像、テキストによる個展。そのオープニングに伺った。2014年から知床の峰浜を何度となく訪れ、住人と交流を重ねながら、写真と映像にまとめている。加えてエレナの日記や、峰浜の人たちのインタビュー記事も一部展示され、フィールドワークとして産声を上げた個展になっていた。エレナは興味を持てば素直に反応して、素直に行動できる写真家だ。理屈や理論、技法に一切引きずられずに、写真と言葉のプリミティブな関係性、それぞれの魅力を引き出せる稀有な人。言葉と写真に愛されてる。類まれな才能だ。写真にまつわるエピソードを聞いていると、エレナ自身が一番楽しくて、一番うれしくて、一番面白がっているのがよく伝わってくる。

屋上の映像がまた素敵だった。ウナベツ岳の麓にあるメーメーベーカリーのオーナーや近隣の人々、羊の群れ。何を語るでもない十数分間がとても美しかった。とりわけこの日は関東で天候不順。知床の吹雪く映像と、曇り空で吹きさらしの屋上とがリンクし、期せずして妙な臨場感が演出されていた。

このフィールドワークも写真集にまとめたいとのこと。楽しみがまた増えた。

 

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