田中大輔展「火焔の脈」@ガーディアン・ガーデン

田中くんの内面の狂気は計り知れない。そう思うようになったのはいつからだろう。時を経るごとに、展示を重ねるごとに、田中大輔の根幹の部分が少しずつ炙り出され、研ぎ澄まされてきている。適正とは言い難かった写真も、量を積み重ねるうちに、成立させてしまう説得力を手に入れつつある。というより、写真の質を凌駕するほどの強度と狂気を獲得しつつある。

彼の狂気はこれまで溜め込んで行き場のなかった熱意であり、写真へと導いた初期衝動だ。田中大輔の写真はとにかく刺さる。ズブッとひとつ突きではなく、ゆっくり鳩尾に刃先が入ってくる感覚だ。

未完成感を残したまま強度を増してゆく様は、さながらダーマ神殿に一度も行かずにレベル99を目指すドラクエの主人公だ。不器用極まりないが、転職しない写真家の狂気に癒された日だった。

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