西山芳浩さんの角ぐい呑み

浅草橋にある「白日」という骨董や現代作品を扱うお店がある。と、さも行きつけのお店風に切り出したけど、実はまだ一度も行ったことがないお店で、Instagram のおすすめアカウントで見つけてフォローしているだけだ。

白日さんはウエブサイトすらなくて、発信源はInstagramだけ。あくまで手に取って見てもらえる実店舗を大切にしているのだろう。いつかお店に行きたいなと思うものの、COVID-19の影響で休店中。インスタの画像を見ながら楽しみは後に取っていた。

ある日、タイムラインを眺めていたら、Instagram上で作品販売が始まったのをみつけた。白日の「お弟子」さんことスタッフの山本さんが、バナナのたたき売りよろしくハリセンを携え、テンポよく作品を紹介する。気に入った商品はDMで注文を受け付けるというスタイルで、さながらインスタの実演販売だ。この動画がとても愛嬌たっぷりで面白い。すっかり山本さんのファンになってしまった(笑)

そんな和ませてもらえるインスタ実演販売で、西山芳浩さんのガラス作品が紹介されるや、食い入るように作品の画像に目を凝らした。中でも、一目惚れしてしまったのが、角ぐい呑みのショートサイズ。

歪な八角形をしていて、飲口も水平じゃない。極端に背が低く、底は分厚い。不細工といえば不細工なのだが、その不細工さ歪さが絶妙なバランスを生んでいる。表面は、金属細工の槌目のような、ゆらゆらと水面に小波がたったような模様をしていてる。その不揃いな模様が光を透かして乱反射する様がなんとも美しかった。もう即決。すぐにDMを送ってしまった。

届いて手に取って見ると、思ったよりもずしりと重く、小ぶりながら堂々たる存在感で、かなり気に入った。約25mlとワンショットより少ないサイズで自分の酒量にぴったりだ。これを機に、なかなか減らない小瓶の山崎を引っ張り出して、久しぶりにちびりちびりと飲んでみたくなった。