
「眼の歓びの為に 指の悦びの為に この大いなる歓喜の為に わたしは尽す」
涙ちょちょぎれそうなタイトルにグッときて、ひっさしぶりの熊谷さんの新たな写真集と新たな手焼きプリントを見にブックオブスキュラに。
多彩な冬の光。繊細な色。良すぎる。額も良い。熊谷さんオリジナルの手塗り額。写真、マット、額が最高にハマっていて、納得感ありすぎて、うんうん頷くばかり。
カラー写真でみるピクトリアリスムのようであり、すでにフォト・セセッションのようでもある。熊谷さんの暗室ワークが加わることで、ストレートフォトからさらに跳躍してる。さらにさらに写真を飛躍させてくれそうな。写真の妙味がたっぷり。
写真集は、今とこれからを予感させる、削ぎ落とされた一冊になってる。判型、装丁、タイトル、用紙、写真の並び、写真の色、奥付などなど、どれも必然性を感じる。熊谷さん、いつも感性を理性で理性を感性で表現してる。天才でありながら職人気質。努力を継続した先に辿り着ける達人の領域なのではと。
これ見たら写真が好きにならないわけない。少なくとも私はさらに写真が好きになりました。
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