LOGAN 350-1 Compact Elite Mat Cutter

とうとうマットカッターを購入してしまった。外注すれば造作ないのに、つい自分でもやってみたくなってしまう。エントリーモデルの一つ上のLOGAN 350-1 Compact Elite Mat Cutter。これでも相当大きい、というか長い。

さっそく試しに4、5枚ほど窓を抜いてみたけど、ちゃんと計算してから、丁寧に作業すればそれなりに美しく仕上がる。ガタもなく安定感があり、操作性も悪くない。ローガンだけあって道具としてよくできている感じだ。

でも、量産で均一に仕上げるには相当な習熟が必要だと感じた。特に肝心の目盛り合わせが難しい。たかだか数枚試した程度とはいえ、計算した通りのサイズにならない。たぶん目盛りの合わせ方がまちまちだらだ。目盛りの線が太めなので、線の外側に合わせるか、内側に合わせるか、それとも真ん中に合わせるかでサイズが微妙に変わる。この辺はDIYの米国らしい。あとは自分で何とかする、というわけだ。目盛のクセをつかめたら、ばらつきが無くなるかもしれない。

最近は高精度なフルオートカットで仕上げてくれるところも多いから、きちっと同じサイズを量産したいなら外注が良いと思う。PGIのような額装のプロ集団ともなれば、おのおのカスタムされた道具を駆使して、手作業でも正確にマットを切り出すせるのだとか。道具は自分で作る。まさに熟練の職人の域だ。

額装をプロの手に任せたいと思った時、最近はよく中目黒の POETIC SCAPE にお願いしている。ギャラリーオーナーであり、額装コーディネーターでもある柿島さん。伝統的な写真額装に加え、空間デザインやインテリアデザインの知識も豊富で、プリントに合わせてバランスよく仕上げてくださる。安心して依頼できる額装コーディネーターのひとりだ。

それに四谷三丁目の Roonee 247 Photography の篠原さんも百戦錬磨の腕利きの職人。こちらも長年の経験を活かして、いろいろ相談しながらお願いできる。

プロに追いつこうとは思わないけれど、ローガンの公式動画を見つつ、身の回りのプリント用にブックマットを作りながら腕を上げていきたいな。

 

額装も愉しみのひとつ

写真の楽しみのひとつに額装がある。写真はシートやブックマットのままで観賞するのも好きだし、ピンナップも気軽でいいけれど、気に入ったプリントはそれなりに額装したくなる。

写真を始めて最初に買ったのがニールセンのアルミフレームで、黒の16×20インチだった。さすが定番フレームだけあって、卒のない見栄えと、インストールのしやすさは折り紙付き。それに合わせてブックマットも少しずつ同じサイズに統一するようになった。保管もしやすいし、中身の入れ替えも簡単で、日常的な額装はこれで十分だと感じている。

でもたまに、手持ちのプリントを専門の額装コーディネーターに依頼することもある。プリントのイメージサイズから逆算して最適な額装をするので、自分で既製品を揃えただけとはひと味違った仕上がりが期待できる。

一から打ち合わせする場合は、こちらの希望を伝えつつ、プロの意見を踏まえて方向性を決めていく。まずは写真のイメージから。カラーかモノクロか。何が写っているか。イメージサイズは? ペーパーの地の色は?と基本データを揃える。それからブックマットの紙質と色は何が合うか、額サイズ、見え幅、高さ、材質、色は何がいいかをマッチングさせてゆく。

インチ規格にはあまりこだわらず、そのプリントに相応しいサイズや材質が何かを丁寧に詰めていけば、自ずと完成形が見えてくる。餅は餅屋というけれど、額装にもそれが言える。それに一度でもプロに頼むなり、相談すると本当に勉強になる。

写真の楽しみ方は色々あっていいし、必ずしも額装はこうあるべきということもないと思う。それでも、写真額装の基本的なことを知っておくと、幅が広がって楽しみが増すのは確かだ。

とそんなことを言っておきながら何なのだけど、今、個人的に旬なのがIKEAのフォトフレーム。インチじゃなくてセンチ規格ながら、驚きの価格は目をみはる。特にSTRÖMBYシリーズはクセがなくて使いやすい。アルミ製のオーソドックスな作りで、フロントパネルもガラスが付属している。棹の剛性や細かな作りに目をつぶれば、サイズも豊富だし、ぱっと見はニールセンと比べても遜色ない。今更感もあるかもしれないが、IKEAのフレームのコスパはすごい。グループ展用にでも10や20くらい持っていても悪くないかもしれない。まあ、置く場所があればだけど。


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