彼はカルロス・ゴーンではない

画像

今日はシアター・イメージフォーラムで、
『世界一美しい本を作る男 -シュタイデルとの旅-』を観てきた。

かなりツボ。

ロバート・アダムスが好きな自分にとっては、
ご夫婦そろって観る事ができなのは至福の時間だった。

他にもマーティン・パー、ジョエル・スタンフェルド、
ロバート・フランク、ジェフ・ウォールなど、
写真好きなら一度は目にして、
知っている顔ぶれがスクリーンに登場する。

ツボ中のツボだった。
一人でほくそ笑むシーンが満載だった。

ただし、おそろしく地味。
大した盛り上がりもない。

おそらく単館アート系映画というだけで刺激されて観た場合、
肩すかしを食うのは想像に難くない。

ただ、シュタイデルさんの事を、
ひたすらカルロス・ゴーンに似てるなと思いながら観ていたのは、
自分だけでは無いはずだ。

染谷學写真展「道の記II」@蒼穹舎

画像

染谷學さんの写真展に行ってきた。
展示があるたびに観に行かせて頂きたいと思う写真家のひとりである。

まず感じたのが、実にニュートラルであること。
ちょっと他では観られないニュートラルさがこの展示には漂っている。

前回の展示でも少なからず感じた事だけれど、
さらに純度が増したような気がした。

でも、そこには灰汁が残っている。

変な言い方かもしれないが、料理で例えるなら、
出汁が効いていると言うより、灰汁が残っている。

この感じがとても心地よくて、
それが染谷さんらしさなのかとも思った。

プリントはすばらしい。

本人はごく普通に焼いているだけとおっしゃっていた。
その普通がなかなかできない。

だいたいにおいて、普通は目指すものでもないし、
そうしようとしてもあれこれ欲が出る。

だからこそ、観るも焼くもプリントは底が知れなくて、
興味が尽きる事がないのかもしれない。

いつかは普通を焼けるようになりたい。

できたてほやほやの写真集「道の記」を買わせて頂いた。
これもまた楽しみなのである。